鎌倉への引っ越しで感じたこと #12

前回から時間が経ってしまいました。前回のレター後すぐに、身の回りに色々と変化が起きたことで、なかなか身辺が落ち着かないまま時間が経ってしまいました。
「コモングッド」というこのニュースレターのテーマとも関連させつつ、私個人のお話も今回させていただければと思います。
江口晋太朗 2022.05.02
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鎌倉へ引っ越し、子どもも幼稚園へ

2021年の年末、7年ほど住んでいた東京・清澄白河から鎌倉に引っ越しました。気がついたら、東京にきて十数年、始めは中目黒や目黒あたり、後半は清澄白河、そこから一気に鎌倉に居を移した形になります。

仕事柄、コロナ前は全国各地へ出張する機会が多かったけれども、コロナでめっきり在宅ワークに。そうすると、家の中を充実させたり家の周りも含めた居心地を良くしたいと思うように。また、毎日子どもと一緒に遊んだり出かけたりすることも多くなります。コロナ禍の社会情勢とはいえ、子どもにはできるだけ不自由ない生活や経験をさせたいと思うなか、ふと、自然のあるところに居を移すのもありなのでは、と考えました。

とはいえ、私も妻も都内への打ち合わせや出金もあるなかで、週に何度か都心に通える場所を探していたところ、たまたまのご縁で、逗子でゲストハウスを運営している知人がいたり、逗子や鎌倉近辺に知り合いがいたりするので何気なしに遊びに行ったことがきっかけでした。

色々と巡り、良さげだなと思い、不動産会社に不動産の問い合わせをいくつかしてみることに。平行して保育園を調べてみるも、逗子や鎌倉近辺の保育園は定員待ち状態(いわゆる待機児童)で、入るのに場合によっては1年かかるという話もあり、「これは、難しいな」と諦めかけていました。

それとは別に、妻が幼稚園育ちで子どもを幼稚園に入れたいという思いが以前からありました。しかし、一般的に幼稚園は14時や遅くても15時には終わります。在宅で仕事ができる状況とはいえ、お昼過ぎに帰宅されてもなかなか難しいし、幼稚園後に仮に習い事をさせるにせよ、費用面や習い事の送迎などが追加で発生することを考えると、現実的でもありません。清澄白河に住んでいたころは、近くに遅くまで通わせられる園がなかったため、当初通わせていた保育園に6歳まで預ける、という前提で考えていたところでした。

しかし、色々と調べてみると逗子や鎌倉近辺の幼稚園には、14時以降に課外学習や預かり保育で、最大で18時まで子どもを預かってくれるところがあることが分かりました。3歳以降は幼児教育・保育の無償化に伴い、幼稚園の基本の時間(朝から14時までの授業料)はほぼ無償、14時以降の課外学習や預かり保育は別途費用がかかるも、毎日最大で利用したとしてもそれまで保育園の基本時間でかかっていたお金とそこまで変わらない金額でおさまりそう。幼稚園に通わせてもどうにか共働きできることも可能な状況がつくれると分かり、すぐさま17時や18時まで通わせられる幼稚園のリストを作り、それぞれの園の願書取得のために園に通い(往々にして、園説明会時に願書をもらうことが多い)、最終的に入園する幼稚園を決め、入園の面談を経て入園合格となり、入園する運びとなりました。

と、ここまで書いた内容が、実は10月からの約1ヶ月の間で起こった出来事なのです。最初に逗子・鎌倉に行ったのが10月の上旬、幼稚園説明会が10月の2週目、入園の面談が11月1日。平行して、不動産も1度内見しに行き、入園の合否が決まり、最終的に入居する不動産の契約が11月の中旬、引っ越しが12月のクリスマス前ということで、怒涛のタイミングで色々と決まった形でした。

もちろん、色んな判断も家族内で協議して決めているので、夫婦や家族における家族会議や意志決定のあり方も、昨日今日ではなく日々のコミュニケーションを踏まえながら、互いに納得した形で着地しています。私たちも、結果として、引っ越して良かったな、と今思えば感じるところです。

お庭もあり、自宅に差し込む太陽が気持ち良い

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続きは、2551文字あります。
  • 「教育移住」という選択肢
  • 教育環境の充実がもたらす公共投資

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