足元にある自治と向き合う #13
「自治」というキーワードが注目されるなか、「自治」の基盤である地域の足元にある活動と向き合うことの大切さについて考えてみました。
江口晋太朗
2022.05.13
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この数年、「コモンズ」というキーワードが叫ばれるようになりました。
コモンズという言葉そのものは、ギャレット・ハーディンが1968年に発表した「コモンズの悲劇」(多くの人たちが利用できる共有資源が乱獲され、結果として資源が枯渇してしまうという経済学の理論)が知られているかもしれません。
一方、ハーディンの理論を反証する形で、エリノア・オストロムは共有資源の管理において政府や市場ではなく、資源を管理するコミュニティやセルフガバナンスによる補完的役割を果たしたときに最も効果的で中長期的な維持が可能だという理論を発表しています。
オストロムは公共財および共有資源の自主管理(セルフガバナンス)において、長期間持続する制度には、次のような設計原理があると論じています。